今日の一冊「植物図鑑」

Amazonレビューではやけに評判いいですねえ。
父方の実家も母方の実家も山の中なので、読んでいても正直そこまで食欲がそそられることはありませんでした(私があまり野菜好きではないのも関係しますが)。ワラビもタケノコもフキノトウも普通に山から採ってきて食べる人にとっては食材(とこの場合言っていいでしょう)の説明やら料理方法はこれと言って珍しくないですしね。
出会いはまさに「きみはペット」なんですが、拾われたイツキはモモと違って飼い主以上に万能でしたねw 純愛だなあ、ピュアだなあ、こんな男いるかよ、でも男前だなあ、とか思いつつ読んでいたらまあ有川浩ですしね、案の定途中から読んでるこっちが恥ずかしいわ!と言わんばかりの展開に思わず本を投げたくなりました。
イツキとの別れについては物語の最初から書かれているし、それ以降も端々で匂わせている。が、あの出て行き方はねーんじゃねーの?と思わずにはいられません。人間そう簡単にはいかないのは分かっていても、だったら最後まで我慢しろよ!それかちゃんと話せよ!と思っちゃうんだよなあ…。作中にも出ていたけれど、待っていて欲しいけど別れるって言われるのが怖いって本当にチキンすぎる…!それまでずっと「イツキかっこいい!」と思っていたのにここで株大暴落ですよ。282ページの一筆箋もじゃあなんで書いたんだよ!とね。さやかはいい子だよね…私ここまでされてあんな風にきたら本気で一発張り倒すよ。ここで他に男が出来ててもイツキは文句言えないでしょー?
そういうわけでゴゴサンジはともかく、書き下ろしの午後三時は私にとって完全な蛇足だった。子供とはいえ、毎日とは言わなくても他人にまで「しょっちゅう会っている」と思われている杏奈ちゃんに挨拶もせずに土地を離れていくような男なのね!と。
イツキかっこよかったんだけどなー…。正直最後は別れたままで終わっていてもよかったと思う作品でした。グダグダ言ってますが、面白かったですよ。