100歳の少年と12通の手紙

世界40ヵ国で愛され続けるベストセラー小説の映画化!白血病を患い、余命わずか12日という10歳の少年オスカー。医師はおろか両親までもが気を遣い、真実を語ろうとしないことにうんざりしている。そんな中、病院内で偶然出会った宅配ピザの女主人ローズは、唯一彼に正直に接してくれる大人だった。オスカーの希望で12日間、彼の元を訪れる約束をするローズ。その日からオスカーの毎日が目まぐるしく展開していく…。

余命12日。1日で10年。タイトルに100歳とあるとおり、これだけでオスカーが12日も生きられなかったことが分かる。1日1通の手紙。10日しかないのに12通なのは何故?という答えは最後で分かる。正直泣いた。この手の話は最初から奇跡なんてものは起こらずにオスカーは死んでしまうのが分かっているのでなかなか辛いものがある。大人の話でもそうだけれど、子供もの動物ものはそれ以上にきつい。でもオスカーの想像の世界はすごく明るくて、可愛い。言動は大人びていて、物分りも良くて、とても10歳とは思えないんだけれど、キスをしたら赤ちゃんが出来ると信じていたりするところはやっぱり子供で。病気で入院してるけれど、自分で自分のことを可哀相な子供だとは思っていなくて、イタズラもするし、怒られたいし、恋だってする。好きな子以外とのキスがバレて怒られたりしてしょんぼりしたオスカーのなんて可愛いことか。
一番泣いたのはローズが「あなたは死ぬ」「だけど両親も私も死ぬのよ」とはっきり伝えて、オスカーが「でも僕の方が先に死ぬよ」と言ったシーンでした。
神様は意地悪なの?と問うオスカーと一緒で、震災やアニメあの花などで死についてはちょっと色々思うところがあって、ひとりでぐるぐる考えているんだけれど、やっぱり答えは出ませんね。でもローズが言ったように人は誰でもいつかは死ぬんだよなあ…。いい映画でした。そしてまつげが長い。

100歳の少年と12通の手紙 [DVD]

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エリック=エマニュエル・シュミット
アルバトロス 2011-04-06